今回のコラムでは、不動産投資を行っていく上で、税金対策をする際のポイントとなる減価償却について説明していきます。
減価償却資産とは、建物や機械など時の経過によって、その価値が減っていく資産のことを言います。
不動産投資を行っていく上で、減価償却の仕組みを理解することは重要ですので、理解を深めていきましょう。
■減価償却とは
固定資産の中には、時間の経過に伴い資産価値が低下していくものがあります。建物や備品などの固定資産は、その年に全額費用を上するのではなく、固定資産の使用期間にわたり、分割して費用を計上していくことになります。
この使用期間に当たるものが法定耐用年数と言い、どのくらいの期間で資産価値がなくなるのか法律で定められているのです。
減価償却とは、減価償却資産の取得に要した金額を一定の方法によって各年分の必要経費として配分していく手続のことです。
不動産で減価償却されるのは、建物で、経年における価値の変動のない土地は該当しません。
■法定耐用年数
建物の耐用年数についてみていきましょう。建物でも構造等によって耐用年数は変わります。
木造 22年
鉄骨造(骨格材の肉厚が3㎜以下) 19年
鉄骨造(骨格材の肉厚が3㎜超え4㎜以下) 27年
鉄骨造(骨格材の肉厚が4㎜越え) 34年
鉄筋コンクリート造・鉄骨鉄筋コンクリート造 47年
■減価償却の方法
減価償却の方法は、主に定額法と定率法を使用します。
◆定額法
償却額が毎年定額の金額となる償却方法です。
定額法の減価償却費=取得価額×定額法の償却率
◆定率法
残存価格を一定の割合で償却する方法です。
定率法の減価償却費=未償却残高×定率法の償却率
※不動産における減価償却は、「定額法」になります。
減価償却の基礎知識について紹介してきました。
減価償却は、支出がない状態で経費計上ができる経費です。そのため、利益を抑えることができ、節税につながります。
減価償却を理解しておくことは、不動産投資を行う上で役に立ちますので、ぜひ、理解しておきましょう。