以前のコラムで新築・中古を比較してきましたが、どちらもそれぞれメリット・デメリットがあります。今回のコラムでは、中古のアパートに注目して話していきたいと思います。
中古のメリットと言えば、物件価格が安いため利回りが新築よりも高くなるということではないでしょうか。物件価格が安い分資産を増やしていきやすいのですが、中古のデメリットを理解しておかないと損失の方が多くなり、賃貸事業として成り立たなくなってしまいます。
中古で不動産投資を検討中の方は、デメリットに対する対策も理解しておきましょう。
■中古アパートのデメリット
・修繕リスクがあることを常に考えておくこと
・長期の融資が難しいこと
この2点についての対策を紹介していきます。
■中古アパートの修繕リスクについて
中古を購入する際は、修繕リスクを頭に入れておく必要があります。
主な修繕として、クロスや床の貼り替えやエアコンなどの設備関連の交換、外壁塗装、屋根・屋上の防水工事などがあります。
大規模修繕はだいたい10~15年のスパンで行う必要がありますので、購入後、すぐに修繕が必要ということもあります。
■対策
修繕リスクの対策として、中古アパートを検討される際は購入前に売主の方から修繕履歴を確認することをおすすめします。
事前に将来の修繕にかかる費用や時期を把握しておきましょう。そして、その費用を踏まえた上で、物件価格が適正なのか、収益がきちんととれるのかを判断して、購入に進んでください。
■中古アパートの融資について
中古アパートのデメリットとしてよく耳にするのが長期での融資が組みにくいことです。
不動産投資では長期融資が大前提ですが、法定耐用残年数が少ない物件やもうすでに超過した物件は融資付けが難しい傾向にあります。ローン期間が短いとキャッシュフローが減り、賃貸経営が安定しません。
また、多額の自己資金が必要になる場合もあり、不動産投資を始めるハードルが高くなります。
■対策
中古の融資の対策として、金融機関の中古アパートへの融資の取り組み状況を把握することが重要です。
どのような金融機関なら融資が可能なのかの情報収集を行いましょう。金融機関を紹介してくれる不動産会社や不動産会社が開催するセミナーで融資の相談も行っております。
本やインターネットで得た情報だけでなく、不動産会社からの情報も集めながら見極めていきましょう。
不動産投資は、パートナーとなる不動産会社が欠かせません。融資を受ける際のサポート体制や金融機関からの融資条件などの実績も考慮しながら不動産会社選びを行ってください。
中古アパートは、新築アパートよりも利回りが高い点や物件価格が安い点、資産を増やしやすい点などメリットも多くあり、不動産で資産形成を行うには、非常に有効な方法です。収益物件を購入する前にデメリットを把握し回避することが資産を拡大に繋がります。
ぜひ、中古アパートを検討される際は、参考にしてみてください!