前回のコラムでオーナーチェンジ物件の魅力について紹介しましたが、今回のコラムではオーナーチェンジ物件の注意点について紹介していきます。
■オーナーチェンジ物件のデメリットな面
1.室内の確認ができない場合がある
基本的に物件を購入する際は売買契約を締結する前に室内を確認して、内装や付帯設備、それらの不具合の有無などを確認します。しかし、オーナーチェンジ物件で満室の場合、室内を確認してからの購入ができません。現入居者が退去するまで、部屋の状態を把握できないというリスクがあります。
そのため、、、
不動産の売買契約の際に、重要事項説明書をきちんと確認しておく必要があります。室内を実際に確認できない分、設備の状態や修繕履歴、不具合などの確認を入念に行い、できるだけ物件の状態を把握しておきましょう。
2.家賃変更ができない
オーナーチェンジ物件は既に決まっている家賃が安定的に入ってくることがメリットですが、一方で家賃の変更は難しいのが現状です。物件購入後に相場より低い家賃が設定されていると分かったとしても、既に賃貸されている部屋の家賃を一方的に値上げして変更することはできません。
家賃の値上げについては原則として借主の合意が必要になります。しかし、ほとんどの場合は拒否されますし、下手に値上げ交渉を行うと入居者の退去につながる恐れがあり、家賃収入が途絶えてしまいますので、控えておいた方が良いでしょう。
値上げは現入居者が退去するまではできないと思って、利回りをシミュレーションしておきましょう。
3.契約内容も引き継ぐ
オーナーチェンジ物件は、売主(旧オーナー)と結んでいる賃貸借契約の内容自体もそのまま引き継がれます。既に入居者と賃貸契約を結んでいるため、賃貸契約内容を変更することはできません。どのような契約内容なのかについては事前に確認が必要です。
特に注意すべきポイントは「敷金」についてです。
退去時の敷金の返済義務は賃料を受け取る権利や建物の修繕義務などの義務や権利とともに、敷金は売主(旧オーナー)から買主(新オーナー)にそのまま引き継ぐことになります。
契約内容については事前にきちんと確認を行っておきましょう。
オーナーチェンジ物件のデメリットな面について紹介してきました。事前にきちんと確認しておくことで、賃貸経営のリスクを減らすことができます。事前に確認するようにしましょう。